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店主コラム

2008年 8月18日

「メロディを奏でる木」

(貴船神社の)「奥の院に、メロディを奏でる木があるんですよ。知ってました?」知人のKさんにそう問われたものの、心あたりが無いので、「面白い話ですね、でも残念ながら僕は知りません。」と答えました。

Kさんはその話を友人から聞いて、まだ雪の残る今年の3月頃、その友人と一緒に奥の院を訪れたのだそうです。そして、教えてもらった木の前で耳を澄ましてみたけれど・・・友人には聞こえても、Kさんには聞くことが出来なかったそうです。
その時ふと気になる木があって、近づいて、両手で抱きかかえるようにしてみると、頬に冷たい感触を感じました。何だろうと思ってよく見ると、それは無数の赤錆びた釘でした!!
・・・これって?ひょっとして例のアレかも?
Kさんは貴船神社の職員にそのことを告げ、早急に木の手当をするようにお願いしました。

後日、気になったKさんは、再び奥の院を訪れました。そしてその木を見てみると・・・
案の定、釘は打ち込まれたままになっていました。 そんな事もあろうかと、釘抜きを持参!してきたKさんは、全部引っこ抜いて、その傷あとはEM(有用微生物群)を混ぜた粘土で覆いました。
数えてみると、釘は2本の木に、約40本も打ち込んであったそうです。 Kさんはその釘を神社の職員に渡して、お祓いしてくれるように頼みました。すると職員はびっくりして、 「祟りが怖くないのですか?」と言ったそうです。
それを聞いた私は「ただ木が可哀想やと釘を抜いた人に対して、怖がらしてどうするんじゃ!!」と腹が立ちました。
普通は「木を助けて頂いてありがとうございました。」やろうが!! それに、その木の傍にある、謡曲史跡保存会が立てた「貴船と鉄輪(宇治の橋姫)伝説」の立て看板にも、 もっとハッキリと「その信仰(丑の刻参り)は間違ってまっせ!!」と明記した方が良いのと違うんか!!
「人を呪わば穴二つ」・・・ですよね。

先日、鞍馬消防分団の訓練後の飲み会で耳にした話。「女は怖いで。男とは根性が違うわ!」・・・なんの話?と加わってみたら、夜中に奥の院あたりを二人でパトロール中、偶然、丑の刻参りに取り掛かっていた女性と遭遇してしまったとの事。
団員は、あまりの恐怖に、一人はその場から逃げ去り、もう一人は腰がぬけて動けなくなってしまったそうだ。
そしてなんと、残された一人はその女性にボコボコに殴られた!!という。殺されるかもと思い、必死で逃げ帰ったそうだ。
「女は怖い」・・・確かに!!・・・
そのオチには全員が静まり返ってしまった。それにしても、それだけの根性があれば、どんな困難にも打ち勝って、成功者になれるのでは?と思うのは私だけでしょうか?

話は戻りますが、結局「メロディを奏でる木」からは、私もメロディを聞くことが出来ませんでした。
でもその木が、釘で痛められた木を救った事は事実です。
やっぱり、聞こえる人には聞こえるのかも?貴方も、一度試してみられてはいかがですか?

メロディを奏でる木

どれが、メロディを奏でる木でしょうか?

看板

暗に●●●●を奨励しているかのような?看板

縁結びの社

こちらは、縁結びの社。絵馬の願い事も、ホノボノしています。

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