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店主コラム

2007年 12月 10日

「落水荘」

ウエッ…
胃のムカつきを覚えて目を開けた。頭が割れそう、それに昨夜の記憶が無い。どうやって帰ったのか…
枕元の時計を見る…「!!!」
「あかーん! 飛行機に乗り遅れるぅー!」
とにかく家を出て関空に向かう。
昨夜は業界の研修会があった。二次会でテキーラを一気飲みした事は覚えている。そして、カラミ酒だったような自覚もある…やばい、またやってしまった…
なんとか無事チェックインに間に合い、恐る恐る、昨日最後まで一緒で、迷惑をかけたと思われる中東君と才木君にお詫びの電話を入れる。しかし、どっちも留守電…
自己嫌悪に陥りながら、デトロイト経由ニューアーク行きの便に乗り込んだ。機内でワインをがぶ飲みして暴睡!する筈が二日酔いで一滴も飲めず、気持ち悪さで一睡も出来ない。それでもニューアークに到着するころには酒も抜け、レンタルしたシボレーに荷物を積み込み、ルート78を西へ向かう。今日中に行ける所まで行こう。明日の11時までに、フォーリングウォーターに着かなければならない。
翌日、予約時間ギリギリに目的地に到着した。ペンシルバニア州ピッツバーグ近郊の山中にある、フランク・ロイド・ライトの名作「落水荘」だ。10年前、左源太を改装する時、同じように川沿いに位置する事から密かにディテールをパクっていたのだが、実物を見た事が無かった。近い将来、再改装する前に、どうしても見ておきたくて、今回の旅に組み込んだのだ。
目の当たりにした落水荘は、想像していたよりも巨大だった。山肌の岩壁がイメージの元だそうだ。

川下から望む落水荘

川下から望む落水荘

落水荘のイメージの元となった岩壁

落水荘のイメージの元となった岩壁

ガイドの案内で、玄関を入るとすぐにリビングがある。床は石張りで窓が最大限に開けている。暖炉の傍にはダイニングがある。斜面に這わせるように3層のフロアとテラス、川面へ降りられる階段、3階から上に続く別館…どこを見ても流石に絵になる。片持ち式で川面に張り出したテラスは勿論の事、写真では解らなかった間接照明も興味深い。窓枠の下部や各家具の上部、梁等に細かく照明器具が仕込んである。辺りが暗くなると、相当いい雰囲気なんやろう。そしてやっぱり、これはライト流川床なのだ。日本にも数々の名作を遺しているライトは、貴船の川床を知っていたのではなかろうか?川面に降りる階段には、床机をならべるつもりやったのでは?等と勝手な解釈をライトに語りかけながら、つかの間の滞在を楽しんだ。

落水荘で買った照明器具

落水荘で買った照明器具 (左端) 右源太洋室のサイドテーブルに置いてみました。

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